何から手をつける?
お金の心配、家の心配、いくつものやらなければならないこと。
では、いったい何から始めればよいのでしょうか。
現状把握と家族の理解
正解はないと思いますが、まずは自分自身の家庭が現在どのような状態にあるのかを正確に知ることだと思います。
家族それぞれの状況を知っておかなければ、安易に移住を考えるわけにはいかないし、何よりも家族の理解を得てこそ心置きなく準備できるというものです。
家族それぞれの状況というのは、私の場合ですと同居別居を含め6人家族なのですが、6人それぞれがどういう生活をしていてどういう将来を思い描いているのかという状況のことです。
同居しているのなら、一緒に移住することを受け入れてくれるのか、あるいはその地に残るのかという選択の問題があります。
特に高齢の親だったらどうでしょう。
すんなり移住に応じるとは思えませんし、かといって親だけ残していくのも余計に心配です。
親の理解を親の理解を
それなら多少の口論は覚悟のうえで説得するしかありません。
私は親を残していくことに抵抗があったので、できるだけ穏やかな調子で長い時間をかけて説得しました。
私のような60歳前後の人間は、親の介護という問題を抱える年代にあります。
親としては子どもの世話になどならないという気持ちがあるのかも知れませんが、離れて暮らすとなると「はいそうですか」といって本人の意見を尊重ばかりもしていられません。
特に遠く離れた沖縄へ移住してしまったら、気になるからといって様子を見に行くことなどおいそれとできなくなります。
そんなわけで、はい、結果連れてきました。
なだめたりすかしたりあの手この手で納得させ、ドタバタの延長で連れてきてしまいました。
とにかく動いてしまうことがポイントです。
あれこれ考えてばかりいても何も動き出しません。
うまくいく保証なんてどこにもないのですが、くじけない自信はありました。
それで充分でしょう。
自信満々で朗々と説明し、安心させたうえであれよあれよという間に事を進めてしまいました。
子どもの理解を
もちろん親だけではありません。
まあ、妻は言うなれば共犯ですからよいとして、子どもたちにも同意を得ておく必要があります。
私たち夫婦には3人の子どもがいます。
それぞれすでに家を出て、それぞれの生活を送っています。
3人のうちひとりは結婚しているので、私たちのことより自分の家庭を第一に考えもらいましょう。
私たちのことは放っておいてもらいます。
それに本人は海外で就職していて、将来は夫婦で海外へ移住するつもりらしいですから、親の移住計画に意見できようはずがありません。
あとふたりは独身です。
ふたりとも将来は不確定ですが、すでに手に職を持っていますので極めてお気楽な人生観のようです。
それぞれ気ままに生活しているとはいえ実家からさほど離れていないところに住んでいたので、きっとまだまだ親のすねをかじるつもりだったと思います。
ただ、このふたりを攻略するのはいたって簡単でした。
実家が沖縄になるということだけでテンション・マックス状態ですから、おのれに降りかかるであろう不都合などみじんも頭をよぎらなかったようです。
円満始動
こうして、晴れて家族全員の賛同(?)のもと沖縄移住計画はスタートしたのでした。