現地体験
沖縄本島の海の見える場所に土地を買ってログハウスを建てるということになりました。
そういう方向で準備しますよということを、まず妻の実家へ報告しなければなりません。
電話で済ませることもできましたが、ついでに本島の土地事情を体感しておく必要もあったことから、夫婦で10日間ほど沖縄へ行くことにしました。
暗中模索
実は、妻も私も沖縄というイメージはイコール「那覇の国際通りor多良間島」であり、あとは具体的な位置関係のまったく分からない観光名所を思い浮かべる程度だったのです。
ですから本島へ移住するということは、まったく未知の環境に飛び込むということであり、沖縄自体に行ったことのない人が移住するケースと大差ないわけです。
そんな私たち夫婦の体験にもとづいた、これからお伝えしようとしている内容は、沖縄のことをよく知らないという人にとってけっこう参考になるかも知れません。
妻が沖縄出身となれば、誰でも思いつきそうなことは「不動産関係の知人・友人はいないか」ということです。
そのへんは妻も心得ていて、「宮古のNおじさんは那覇にビルを持ってるからそういうこと知ってるかもよ」と頼もしいお言葉。
となれば、直ぐ電話するしかありません。
妻は、「おじさん、しばらく〜。元気〜?」ってな感じでひとしきり時候の挨拶を済ませると、やおら本題に入ります。
「実は、本島に土地を買って家を建てようと思ってるんだけど、おじさん、どこかにイイ土地知らないかしら?」
結論から申し上げます。
おじさん、広大な土地を持っていまして、そこを使えばよいと仰ってくださいました。
田舎で海も見えるから気に入るはずだという好条件です。
さっそく現地へ向かう段取りをし、夫婦で沖縄へ飛びました。
平成28(2016)年5月のことです。
このときは2泊3日の日程でしたので、まずは土地の外観をサッとチェックし雰囲気だけ確認するにとどまりました。
本格始動
妻の実家への報告も兼ね、おじさんの土地を再度詳しく確認しながら本島の土地事情を体感しに行ったのは、それから2ヶ月後の7月でした。
5月に土地の外観をチェックしたときは、こまごまとした条件を考えるゆとりなどないことに加え、気持ちが高ぶっていたので「ここで決まり」のつもりになっていたのは事実です。
ところが実際に足を踏み入れ、自分たちが何をしたいのか思い起こすと、ちょっと違うかなという違和感が生まれました。
土地探しと並行してログハウスの建築会社も探し始めていたのですが、概ねここにお願いしようと決めていた会社がありました。
その会社に、写真や書類で現地の状態を見てもらうと、そもそも山林で手付かずの場所にログハウスを建てるとなると造成工事が必要だというのです。
お宅の予算では、造成工事の費用を捻出するには無理があると一刀両断でした。
「違和感」はこれだったのです。
あまりにもお金がかかりそうだったので、資金的に大丈夫かなと感じたのです。
おじさんをその気にさせておいて、いまさら断るのも気が引けました。
ただ、ギリギリめいっぱい背伸びをして計画を進めることがよいのかどうか、妻と話し合って結論を出すのにそう時間はかかりませんでした。
おじさんに断りの電話をかけながら、何度も謝る妻の姿にやるせなさを痛感しつつも再奮起します。
ここで立ち止まるわけにはいかないのです。
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こうなったら自分で探すしかありません。
ただし、時間の余裕はあまりないわけですから効率よく集中して探さなければなりません。
そこで、こんなやり方をしてみました。
○ネット検索
まず、インターネットで検索をかけます。
「沖縄 土地 海が見える」で探すと物件が山のようにヒットします。
ひとつずつ根気よく見ていきながら、その場所をGoogleマップの航空写真で確認します。
○事前電話
ある程度の数をこなすと、その土地の良し悪しや相場観が見えてくるようになるので、自分の予算と希望条件に合う物件をすべてリストアップしておきます。
そしてリストアップされた物件を扱う不動産会社へ電話を入れるのです。
○魔法の言葉
物件の現況や掲載広告の内容を確認することも大切なのですが、「近々現地を見に行きたいのですが、どなたかにお断りしてからでないと見られないですか?」というひと言がとても重要です。
内地の人間がわざわざ沖縄まで現地を確認しに来るということが、本気度として相手に伝わるのです。
この効果は大きいと思います。
冷やかしの客ではないという印象を持ってもらえることで、対応に差が生じること間違いなしです。
「実はこの物件の所有者は…」とか、「まだ売出し前なんですがこんな物件も…」などという付加情報が手に入ること請け合いです。
○行動
そしてあとは行動あるのみです。
ちなみに私は準備期間の8ヶ月中に、日数はまちまちですが5回沖縄へ行っています。
その5回で土地探し、仮住まい探し、土地購入の契約、仮住まいの入居契約をなんとか済ませました。
詳しくは順次掲載していきますので、どうぞご参考に。